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ページ27



田中side





気づく気付かないの前に見えてるんだよなぁ、と思う。
まぁ、肝心のスイはそっちに背中向けてるから多分気付かないんだけど。
風磨も健人の方も気付いてるから半笑いよ?





中「‥‥で、どうなの?メンバーとは。
  ひーちゃんとなべしょ以外とちゃんと喋ってる?」



菊「保護者か?中島さん?保護者??」



中「何言ってんの?俺らの長男じゃん。」



菊「なんでそれ受け入れちゃってんの??しかも年齢スイより勝利の方が上だかんな?」



「ふっかさんと、ゲームセンター行った。」



中「!!おぉ、頑張ったじゃん!」





スイの頭を撫で回す健人の腕をぱっと払う。
俺らからすればいつもの光景だし、特筆するところは何もないけど、
どうやら盗み見している人たちにとっては少し違ったらしい。
気安い態度に見えたのか、払ったことに驚いたのかは分かんないけど。





菊「で?ふっか以外は?」



「‥‥。あ、ラウールくんに膝枕した。」



田「‥‥それ、きょもと北斗に言うなよ?」



中「‥‥とりあえずは頑張ってんね。」



「ぅん‥‥。」



菊「甘すぎん??中島??中島さん??」



中「菊池には言われたくない。」



田「俺ら3人の中で1番甘やかしてんのお前だよ?自覚ある?」



菊「‥‥ない。」



「僕も1番は風磨だと思ってる。」



菊「本人から言われたら否定のしようがねぇじゃん‥‥。」





同期の中で、1コ差と言えど1番年下。
中学生になったばっかのスイは、多分、本人が思っている以上に、
周りの人間からすれば可愛い存在に見えた。


今はシュッとして、イケメンになったけど、
当時は間違いなく可愛いに分類される側だったし。
しかも、誰とも一定の距離取るくせに、当時の首領の慎太郎と仲良いし。


年下で、可愛いくて、慎太郎と一緒に笑ってる姿見せられたらさ、
そりゃ俺だって懐かれる側になりたいな、とか思うわけよ。


今盗み見してる人たちみたいにね。

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作者名:姫色 | 作成日時:2024年4月13日 17時

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