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⚪︎ももいろ ページ5



佐久間side





仮に、過去のことを1つやり直せるんだったら、俺は彼との初対面をやり直すと決めている。



俺と彼の初対面は、まだまだトゲトゲ期なSnowManの頃。


彼はすでにその頃から役者として活動を始めていて、
仕事の関係でレッスンに遅れてきたり、早く帰ったり、
そもそも来なかったりする日もあった。


当然、理由が仕事である以上、大人たちも認めていたし、
彼自身、遅刻も早退も欠席も感じさせないくらいのものを仕上げていたから。


彼を気に入らない連中も、文句のつけようがなくて苛々している連中もいた。
俺にとっても、なんか目につく存在であったのは事実。
そんな感じで一方的に知っているような知らないような、
知らないわけではないけど、知ってることもない、そんな存在。



それが揺らいだのが、俺史上1番ミスった出来事だった。


その日は遅刻に早退のダブルコンボで、
彼を目の敵にしている人間にとって目障りこの上ない日だった。
コーチ役が休憩を告げて部屋を出て行った時にそれは起こった。


コーチがまだ戻ってきていない時に、彼のスマホに連絡が入った。
彼は電話を受けて、少し慌ててレッスン室を出て行った。
それをチャンスだとでも良いたげに彼の後を追った連中を、
俺も照に声をかけて、事情を軽く言ってから追った。


まぁ、予想通りというか、意味の分からない、
道理にも合わない言いがかりをつけて彼を詰っている連中がいて。


そいつらを追い払って、その時初めて彼の顔をまっすぐに見た。多分、彼もそう。



『お前も、あーいう奴らが付け入る隙を作んな。』



俺は、そう言った。
その時、彼に非なんて微塵もなくて、
連絡は次の彼の現場からの連絡で、
少しはじまるのが遅くなるという連絡だったらしい。
そういうのは、後から樹とかから聞いたんだけど。



まぁ、間違いなく、警戒心が他と比べて強い彼と、
初コンタクトのやり方を間違えた。


俺は、それをいまだに若干引きずってるし、
彼も彼でどうすれば良いのか距離を測り兼ねてる感じがあるし。


どうすれば良いのかが、本当にわからない現状、っていう感じ。

⚪︎あおいろ→←⚪︎むらさきいろ



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作者名:姫色 | 作成日時:2024年4月13日 17時

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