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ある日のバス。
駅の近くでお祭りか何かがあったらしく、
かなり人が乗ってくる。
俺は部活で疲れてたから、
降りるまで寝てようって思ったんだけど。
ふと気が付いたらもう俺が降りる手前で、
思いっ切り隣の人の肩にもたれてたし!やばい!
『 ゴメンナサイ! 』
って、咄嗟に隣の人に謝ったら
いつも気になってたあの彼女だった。
内心バクバクしてて動揺してたんだけど
彼女が乗ってくるバス停はもう通り過ぎてるから。
『 本当にゴメンナサイ… 』
「 あ、いや全然大丈夫ですよ 」
絶対困ってるはずなのに。
もう外は暗いし、不気味だし、
バス停までは遠いし、
もう当分バスは来ないし。
これは俺が送ってくしかない。
…ってか、これチャンスだよな?
『 俺 送ります 』
「 そんな! 悪いです!! 」
『 いいんです! 早く! 着きましたよ! 』
ちょっぴり無理やりだけど、送ることに。
ほら、やっぱりここ森だし
すっげー暗い。俺でも怖い。
ずっと遠慮してる彼女だけど
さすがに怖いと思ったのか、静かになった。
…うん、やっぱりこの子はいい子だ。
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作者名:ビョンゴジラ | 作成日時:2016年9月27日 18時