検索窓
今日:264 hit、昨日:116 hit、合計:59,208 hit

ページ30

[渡辺 side]


「「A!」」


病院に着いて受付を済ませAの病室に駆け込む。


「しょ…う…た……りょ…う…た…」


こっちを向いて、掠れた小さな声で俺達の名前を呼ぶAを見て再び涙が溢れた。


渡辺「A!」


Aの元へ駆け寄って思いっきり抱きしめる。


「しょうた…ごめん…」


弱々しく笑いながらAが言う。


渡辺「マジで、生きた心地しなかった…」

「ごめんね…」


涼太もごめんと目線をうつして言うA。


宮舘「すごく心配した。でも意識が戻って良かった」

「ごめん…」


俺がAの身体を離すと、Aのお母さんがこれからのことについて話してくれた。

長い期間横になっていたからリハビリが必要なこと。今のところ奇跡的に脳にも身体にも異常がないから、リハビリを乗り越えればもとの生活に戻ることができること。…でも、スタントの仕事ができるところまで身体は戻らないこと。


渡辺「(Aの)お母さん…」

咲良母「どうしたの?」

渡辺「今日、俺達、ユニット決まったんだ。涼太も一緒。今度こそ俺デビュー目指したいと思ってる。だから…デビューしたらAのことを俺にください!」


そう言って俺は深く頭を下げた。

Aのお母さんの後ろでは俺と涼太のママたちがキャーキャー言っている。


咲良母「それってお嬢さんをください的な…やつ?」

渡辺「…はい…」

咲良母「ほんとに!?A良かったね!ずっと翔太のこと好きだったもんね!」


キャーッとAの腕を揺さぶる。
Aは頬を真赤にして目線を泳がせていた。


宮舘母「幼馴染の恋、キュンキュンする〜!」

ママ「涼太はいかなくていいの?」

宮舘「ちょっと待ったってやつ?」

ママ「そうそう」

宮舘「俺、好きな子いるけど…やっとこうか?」

渡辺「やんなくていいよ!」


病室の端でネタの打ち合わせをするかのように話す3人にツッコミを入れると、病室が笑い声で溢れる。

Aの方を向くと、Aも笑っていた。


宮舘「Aのこと守るんだよ」

渡辺「わかってるよ」

宮舘「翔太のこと支えてやってくれる?」


涼太が聞くと、ゆっくり頷くA。


渡辺「頑張らないとな」


自分の為にも、Aの為にも。

◉→←◉



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (107 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
572人がお気に入り
設定タグ:SnowMan , 渡辺翔太 , 幼馴染
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2024年4月6日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。