私の恋２

58話 ページ11

「未だに、その真相がわからないのよねえ…」



そう呟きながら、顎に手をやるお母さんに、つい口角があがる。



「何やってんの？」



「テヒョン君！」



彼は、冷蔵庫の麦茶を取り出して、こっぷに注ぎ入れるとそのまま私たちのところまで歩いてくる。



「Aちゃんにテヒョンの写真見せてたのよ。」



「勝手に見せないでよー、なんか恥ずかしい。」




そう顔を赤らめて、頭を軽く書いているテヒョン君。



「テヒョン君、このポーズってどういう意味なの？」



私が、先程から疑問に思っていたことを尋ねると、


「あ、これ？…うわー、懐かしいな。」



懐かしそうに笑った。



「この頃のカメラって、デジカメじゃなくてさ…シャッターを切るとフラッシュが出るじゃん？あれがどーも苦手で…それで毎回目をつぶってしまうから、瞼を閉じないように必死に抑えようとして」



「そうだったんだー(笑)」



「でも、せっかくの顔が手に隠れちゃ意味ないでしょー？」


すかさず、お母さんのツッコミ…




「撮ってもらってた時は、全く頭になかったんだよね。写真を見せてもらってから、あ〜しまった〜ってね(笑)でも、あの頃にしては、結構賢くない？」


テヒョン君は、ふふんっと自信満々な表情で鼻の下を指でこすっている。





「そんなことがあったんだね〜、というか可愛すぎだよ。それに、瞼を閉じるのは上瞼だから、下を押さえても目をつぶっちゃうよ…」





「あ、そっかアアァァァ！！」




小さい頃から、ちょっと抜けてるところは今も変わらないテヒョン君なんだな。




ジミン畑に置き去りだ！と叫び、また走って行ってしまった。

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