続 Sugar ＊ryota＊

10＊ryota＊ ページ10

＊ryota＊




……我ながら、ものすごい独占欲。




"俺ナシじゃ生きられない。"




本気で思ってる。




そうなればいいって。




もう誰にも彼女を渡したくないし



本当は、誰の目にも触れさせたくない。




大切に、宝箱にしまっておきたい。




それくらい、Aが好き。





「……ねぇ、……っ、…名前、呼んで？」



「……ん……りょう、た…っ、……」





彼女に、触れながら



俺の名前を呼ばせるのが好き。



眉間にシワを寄せながら、



でも、気持ち良さそうな顔をして



吐息混じりに俺の名前を呼ばれれば



それだけで、昇り詰めそうになる。




「……っ、……A……、…A……」




俺が名前を呼べば、



嬉しそうに口角を上げて



俺の身体を抱きしめるから



もっともっと、呼びたくなる。





「……A……、…」




ギシ、ギシと軋むベッドの上で



何度身体を重ねても、飽きなくて



飽きないどころかもっともっと、欲しくなって……



「……！……ぁ……っ、ぁあ！待って……っ！」




ぎゅっと、抱きしめながら



彼女が、震えるのを身体全体で感じてから



名残惜しいけど、俺も後に続く。





「……ねぇ、好きだよ？」



クタっとしたままの、愛しい彼女に



そう囁けば



力無さげに



「……、ん……」



と、笑って頷くのが、たまらない。




そして、彼女の左胸の上に



「ちゅ、」と紅い俺の刻印を残す。




「……また……付けた、の？」




「ん。……ダメ？」




「んん。」




「はは、笑

宮舘王国の刻印だからね。

これは、次期王妃にしか付けられないんだから。

大切にしてね？笑」




「……ふふ、笑

なにそれ。笑」




「……A？」



「ん？」




「……おいで。」




「……うん。」



彼女を、コロンと転がして



後ろからしっかり抱きしめて目を閉じる。




「………おやすみ」




「ふふ、笑

ん。おやすみ。」




素肌のまま、こうやって眠るのが俺は好き。



彼女の身体からする、甘い香りに包まれて



目を閉じれば、夢の中にも



Aが出てくる。




それが、幸せ。






………で、思う。





おいおい。




俺って、ちょっとヤバい程じゃない？って。

11＊ryota＊→←9

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す