紅一点×SnowMan⑨ (ページ23)

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話を聞くと1人で行けない上に
ガイド料も3万円ほどかかるらしい。

「そんなに僻地なんですか。」

何の気なしに言った言葉に
ガイドさんから注意を受けてしまった。

ガイド『僻地って、、、。そういう企画できたんたから。そういう言い方はないんじゃないの？それはないんじゃないの？』

「、、、。」

スタッフさんが気を利かせてくれて、
一度外に連れ出してくれた。

A『どうだった？』

「それが、、、。」

俺とスタッフさんは先ほどまでの出来事を話す。

A『それはさっくんが悪いよ。仕事だし、僻地も何もない。』

仕事にはストイックなAは険しい顔をしている。

どうしようかとスタッフさんと項垂れていたら、
先ほどのガイドさんがやってきた。

ガイド『どうなった？、、、。え？女優の松雪さん？』

A『SnowManの松雪Aです。』

まさかAがいるとは思ってなかったみたいで
驚いている。やはり知名度は抜群だ。

今回は特別に案内してもらえるみたいで、山に向かう。

ガイド『だけど、女の子にはあの山厳しいんでねぇかな。』

A『大丈夫です。』

「大丈夫です。」

ガイド『へ？』

2人の声が被って、ガイドさんが驚いている。

A『こう見えて男性グループの中でダンスしてるので、体力には自信があります。』

ガ『そうか。頑張ろか。』

雪山の中をザクザクと進んでいく。
正直身体はこたえているけど
決してネガティブなことは言わない。

もちろん、Aも、
大変とか辛いとかは一切言ってない。

ガ『後ろ振り返るかぁ。』

A『うわぁ。』

「うぉわー。」

登り続けるとそこには絶景があった。

なんとか水を採取することができて、
ガイドさんと抱き合う。

まさかの涙が出てきて。
Aもガイドさんと握手をしている。

「なんとか終わってよかったね。」

A『ほんとに。』

「明日は休みっしょ？」

A『いや、雑誌の取材と今度の映画の打ち合わせがある。』

うわぁ。まじか。

これだけ身体を酷使した次の日でも仕事かよ。
自分だけOFFなのが申し訳ないけど
どうしようもないからな。

帰りの飛行機で珍しくうとうとしていたAに
肩を貸して、俺も目を瞑った。