紅一点×SnowMan⑨ (ページ32)

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『あ、それいじってるやろ。ちゃうねん。ラップしたほうがいいんか分からんくて聞いたんよ。結局正門に電話したんやけど。』

「打ち合わせ始まったって教えたら良かったね。でも撮影はしてなかったから大丈夫だよ。まあ、なんでいるのかみんなに聞かれたけど。」

『やろなー。まさかWi-Fiないって今時言われると思わんかったで。』

Wi-Fiないから部屋を貸して欲しいって
連絡した時の廉の声が裏返りまくってすごかったな。

「あの時の廉の声おもしろかった。」

『だってびっくりしたんやもん。』

それから食べ終わって洗い物をしようと
キッチンに向かうと廉がついてくる。

『食器はそこ置いててえーよ？』

「いや、このくらい洗うよ。食洗機入れたら大丈夫だよね？」

『え？食洗機あるん？』

「え？」

うちのキッチンと同じ構造であれば
食洗機あるはずなんだけども。

私が食洗機のところを開けたら廉がすごく驚いている。

『うわっ。ほんまやん。』

「知らなかったの？」

『うん。ここなんやろなって思ってたんよ。』

食洗機をまじまじと見ながら廉が使い方なんかを聞いてる。

『ん？てことは食洗機専用の洗剤がないとあかんの？』

「うん。持って、、、ないよね。」

『せやな。知らんかったもん。』

「そしたら自宅から持ってくるね。」

私はすぐ隣の自宅に帰り、食洗機専用の洗剤を持参する。

「これ、何回か分持ってきたから。使って。」

廉に使い方を教えたらなんとなく分かったらしい。

『ほんまありがと。分かって良かったわぁ。』

これを食洗機も知らなかったことが少し驚きだけど、
機械音痴ではなさそうだから、
次からはちゃんと使いこなせそう。

「これだと楽だよね。」

『せやね。』

よし、食洗機に全て入れたし、
もうやることないから帰ろう。

「そしたら帰るね。」

『え？今から映画見るんやけど、一緒に見ようや。』

「いやいや、そんな邪魔できないよ。」

『邪魔とかはないで。家にWi-FiないんやったらNetflixも繋がってないんやろ？ちょっと怖い映画あんねんけど、1人で見るのは怖いから一緒に見て。』

「ホラー系？」

『うん。苦手？』

「うーん。お化け屋敷とかは平気だけど、、、。映像系はあんまり見ないから。」

『そうなん？とりあえず見てみよや。』

リモコンを操作して、部屋の大きなテレビに
映画を映し出す。

私は廉と少し距離をあけて、ソファに座り、
画面を見始めた。