紅一点×SnowMan⑨ (ページ38)

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side YOU ページ38

「この配信、私いる？」

田『姉御は必要よ？だけどさぁ。てか2人気まずくないの？前ご飯行った時全然話さなかったじゃん。』

菊『その心配はないよ。あの後、ちゃんと2人で話したから。』

渡『俺に感謝しろよ。』

「それは、もうほんと。ありがとう。」

なべくんがこの間、会社のYouTubeで
配信を撮影する時に最後に言っていた
サプライズゲストは実は私のことだった。

本番まで、どこにも明かさないらしい。

ファンからしたら、このメンバーに
さほど違和感はないのかもしれないけど、
事務所の人間からしたら違和感しかないだろう。

なぜなら去年の今頃、私と風磨は別れていて。
それからは一切の絡みはないままきていたからだ。

だけど、今こうして画面越しに
何もなく話すことができているのは
間違いなくなべくんのおかげだと思う。

緊急事態宣言が出る前だった。

私となべくん、樹、風磨の4人で食事に行った。
4人で会うのも、風磨とああやって面と向かうのも久々で。

4人の時は気まずい空気のまま、解散したけど。
私はあの後のことを思い出した。

ーーーーー

菊『あのさ。』

「えっ？」

菊『ちゃんと2人で話そう。』

4人での食事を解散した後、風磨が私のことを
追いかけてきて、呼び止めた。

「でも、、、。」

私はなべくんの言葉を思い出す。

「そうだね。私の家でもいいかな？だけど、マスコミこともあるから、時間差で来れる？」

菊『分かった。』

風磨と一旦別れて、自宅に来てもらう。
彼が来るのは一年振りだけど、違和感がないのは
それだけ一緒にいた何よりの証拠かもしれない。

菊『久しぶりだなー。全然変わってないね。』

「だよね。」

あれから何か増えたとしたら、洗面所に
男物の洗面道具が少し置いてあることくらいか。

誰のとは言わないけど。
まあ、鏡の裏にあるし、バレるとかはないはず。

菊『手洗ってくるわ。』

洗面所に行き、すぐに戻ってきた。